お酒で咲かそう、暮らしの花(酒粕編)
残りものには福がある、ということわざがあります。
最後に残ったものに、思ってもみないような価値があることを指しますが、酒造りで生まれる「酒粕」は、まさにそうといえるかも知れません。酒粕は発酵食品のひとつであり、栄養豊富で香り豊か。昔から料理などに活用されてきました。酒粕を見直して、暮らしに取り入れてみませんか。
《基本編》
酒粕はそのままでは少し固いので、お水でゆるめて使います。いつでも簡単に使えるよう、事前に酒粕ペーストを作っておくと大変便利です。冷蔵庫で約4ケ月は保存できます。
■材料
酒粕 … 200g
水 … 150ml
■作り方
① 酒粕を耐熱容器に入れて、レンジで30~40秒加熱します。
② やわらかくなった酒粕に少しずつ水を加えて溶かします。
③ ミキサーにかけてペースト状になったらできあがりです。
寒い日に飲みたくなる甘酒も、酒粕ペーストを使えばすぐできあがります。
■材料(湯のみ一杯分)
水 … 120ml
酒粕ペースト … 大さじ3~5
砂糖 … お好みで
■作り方
すべての材料を火にかけて沸騰したらできあがりです。
酒粕は料理の隠し味としても使えます。お味噌汁やカレー、シチューなどに溶かし込めば、グッと旨味が増します。博多百年蔵ではご宴会で酒粕汁、イベントで酒粕入りカレーを出していますが、どちらも大変ご好評をいただいています。
《上級編》
酒粕の使い方になれたら、次は上級編。酒粕が主役のレシピに挑戦してみましょう。酒粕パワーで普段とはひと味違うごちそうができあがりますよ。
■材料(スープ2、3人分)
酒粕ペースト … 大さじ5
和風だし … 1ℓ
白だし … 大さじ4
薄口醤油 … 大さじ2
しょうが … 少々
■作り方
①お鍋に和風だしを入れて、火にかけます。
②あたたまったら残りのスープの材料を入れます。しょうがはお好みで。
③お好みの具材を入れたらできあがりです。
酒粕は、クッキーやチーズケーキなどのお菓子にも利用できます。
■材料
酒粕 … 100g
バター … 100g
きび砂糖 … 100g
薄力粉 … 240g
■作り方
①酒粕をレンジに入れてやわらかくします。硬い場合は少し水を足します。
②常温に戻したバターを、へらでクリーム状にします。
③バター、きび砂糖、薄力粉を入れてすり混ぜます。
④めん棒で厚さ5mm程度に生地を伸ばし、型抜きでお好きな形に切り分けます。
(冷凍庫で少し生地を硬くすると、切り分けやすくなります。)
⑤180度のオープンで約15分焼きます。
■材料(18cm 丸型1個分)
酒粕 … 40g
クリームチーズ … 160g
砂糖 … 50g
薄力粉 … 30g
生クリーム … 200ml
卵 … 1個
ビスケット(orクッキー) … 100g
バター … 10g
牛乳 … 少々
■作り方
①ビスケットをビニール袋に入れ、たたいて粉々にします。
②バターをレンジで10秒加熱し、やわらかくなったら牛乳と一緒にビニール袋に入れ、ビスケットとよく混ぜます。
③型に紙を敷き、ビスケットを敷き詰めます。
④酒粕をレンジで30秒加熱し、クリームチーズとよく混ぜ合わせます。
⑤クリームチーズがクリーム状になったら、砂糖と溶いた卵を加えてさらに混ぜます。
⑥生クリームを少しずつ加えていきます。
⑦生地に小麦粉をふるいながら加え、混ぜ合わせます。
⑧ビスケットの上から型に生地を流し入れ、180度のオーブンで約40分焼きます。
⑨竹串を刺してみて、やわらかい生地がついてなければ完成です!
※焼きたてもいいですが、翌日もしっとりとして美味しいですよ。
季節に関わらず一年中酒造りをしている当社では、いつでもフレッシュな酒粕をご用意しています。また「槽しぼり」という昔ながらのしぼり方のため、酒粕は多くの水分を多く含んでおり、日本酒の香りも旨味もたっぷり。お近くにお立ち寄りの際は、ぜひお手にとってご覧いただけますと幸いです。
※アルコールは沸点が低く、数分沸騰させればアルコールは飛ぶと言われていますが、お子様やアルコールに弱い方がいらっしゃる場合は、加熱時間を長くしてできるだけアルコールが残らないようにしてください。
【お酒で咲かそう、暮らしの花(酒粕編)】